ソニー α7S
デジカメのオートフォーカスには、一般的にコントラストAFと位相差AFがあります。
画像処理によって合焦を見ていくコントラストAFは、一般的に速度が遅いです。
位相差AFは位相差センサを使って距離を検出し、フォーカスを合わせます。
速度は速いですが、コントラストの低い被写体は苦手だと言われています。
位相差AFは従来、一眼レフカメラでのみ使われていました。
一眼レフカメラのミラーとプリズムによって、撮像素子とは別のところにある位相差センサに映像を送る必要があったからです。
ところがここ数年で、撮像素子の中に位相差センサを組み込む像面位相差センサを採用するデジカメが増えてきました。
これにより、高速な位相差AFと、暗所などに強いコントラストAFを併用してより確実なAFを実現するようになりました。
そんな世の中の流れですが、ソニーのα7SはコントラストAFのみです。
しかしそのAFは強力で、高速画像処理エンジンを使った、ピント合わせの際のレンズ駆動ロスを抑えるという「空間被写体検出」AFアルゴリズムによって、レンズを最適化された制御で高速駆動させます。
こうしてAF速度を大幅に向上させているのです。
特殊な撮像素子という事情もあって像面位相差センサは搭載されていませんが、それを補うAF速度を、高度なシステムで実現しています。